受験生があまり意識していない「品詞」というものについて
2020/07/18
品詞についての理解が及んでいない
受験勉強における品詞
受験勉強の指導をしているときによく思うことがあります。
それは品詞についてあまり意識せずに勉強しているということです。
確かに品詞について学ばなくても勉強は進められますし、テストでも点数に直接関係する、ということは稀です。
ただ、英語や古文、あるいは国語の指導をしている際に、これは品詞のことを知らないと絶対に点数が取れないだろうな、という問題に遭遇することがあります。
品詞について絡めた説明をしなければならないのですが、多くの場合、生徒は品詞のことを知らなかったりします。
あるいは知っていても、必要な部分の理解がなかったりします。
そうすると、参考書や問題集の解説を読んでいても、恐らく話半分で理解しているのだろうな、という状態で勉強を進めていることが多いです。
できることなら、品詞について理解をした上で勉強を進めた方が理解が捗るので、最低限押さえておきたいところは押さえておきたいところです。
同じ名前でも、英語と日本語で違う役割を持っているものたち
英語や古文を勉強する際によく使う品詞を紹介します。
英語には、全部で10種類の品詞があります。そして、古文で使う品詞にも10種類あります。
英語の授業でよく説明する品詞は
動詞、形容詞、副詞、名詞の4つです。
古文でよく説明する品詞は
動詞、形容詞、形容動詞、副詞、助動詞、助詞でしょうか。
古文で使う品詞の方が数が多いですね。
ですが、ここで重要視したいのは、その数ではなく、
「英語と日本語の形容詞、副詞は同じ名前でも、違った役割を持っていると考えたい」
ということです。
ここが本当に大事なところで、同じ名前でも、受験勉強においては違うものだと考えておいた方が何かと便利です。
英語の形容詞は
名詞を修飾するもの
であり、
古文の形容詞は、
言い切りの形が「し」で終わる
(現代文で言えば、言い切りの形が「い」で終わります)
となります。
ここを間違えて、日本語の文法の知識だけで考えてしまうと、
「白い」と"white"は形容詞だけど、
訳が「伝統的な」である”traditional"は形容詞ではない、となってしまうことがあります。
品詞の理解が必要になることは英語の方が多いです。
※詳しくはまた違うところで述べますが、上に述べた品詞についての簡単に一言。
英語
名詞………物の名前、文の成分としてはSやOやCや前置詞のOになる
形容詞……名詞を修飾するもの。文の成分としてはCになる。
副詞………名詞以外を修飾するもの。具体的には動詞、形容詞、副詞、文全体のどれかを修飾する。
動詞………文の成分としてはVになる。英文を考えるとき、一番重要。
古文
動詞………言い切りの形が「ウ」段で終わる。(ラ変は例外)
形容詞……言い切りの形が「し」で終わる。名詞も修飾するし、名詞以外も修飾する。
形容動詞…言い切りの形が「なり」や「たり」になる。名詞にも修飾するし、名詞以外にも修飾する。
副詞………ついに、とか、ゆめゆめ、とかそういった単語。主に用言を修飾する。
助動詞……それ自体では意味を持たないけど、動詞や形容詞などの下について意味を添えるもの。活用もする。
助詞………それ自体では意味を持たないけど、文章を成り立たせるのに必要なもの。活用はしない。